肩こり

病態

肩こりは、首から肩、背中にかけての筋肉が緊張し、痛みや不快感を伴う状態を指します。特に僧帽筋や肩甲挙筋といった筋肉が硬くなることで、血流が悪化し、こりや重だるさを引き起こします。長時間のデスクワークや姿勢の悪さ、ストレスが原因となることが多く、日本人に非常に多い症状の一つです。

発症のメカニズム

  1. 姿勢不良
     猫背や長時間のデスクワークにより、首や肩の筋肉が常に緊張した状態になる。
  2. 血流の悪化
     筋肉が緊張すると、血管が圧迫されて血流が低下し、酸素や栄養が十分に届かなくなる。
  3. 疲労物質の蓄積
     代謝が低下することで、疲労物質(乳酸など)が蓄積し、痛みを引き起こす。
  4. 神経の過敏化
     血流障害により神経が過敏になり、肩や首に痛みや違和感を感じるようになる。
  • 肩や首が張っていて気持ち悪い
  • 病院で緊張型頭痛と言われた事がある
  • 眼精疲労をよく感じる
  • 肩をマッサージしても一時的しか改善しない
  • 肩や首のこりを常に感じている
  • 猫背や巻き肩など姿勢が悪いと思う
  • 冷え性で肩回りが凝る など

治療期間

肩こりの治療期間は、症状の程度や原因によって異なります。

  • 軽度の肩こり(数日~1週間)
    一時的な疲労による肩こりは、ほぐしやストレッチなどを組み合わせて行います。
  • 慢性的な肩こり(1か月~数か月)
    長年の姿勢不良や筋力低下が原因の場合、生活習慣の改善や定期的な施術が必要です。鍼施術や電気施術などを組み合わせて行うことで、深部に対してもアプローチして行くことができます。
  • 重度の肩こり(数か月以上)
    頸椎症や四十肩など、他の疾患が関係している場合は、専門的な施術が必要になります。痺れや頭痛、腕が上がらないなど、各症状に対して適切に施術を行っていきます。

施術方法

肩こりの施術には、セルフケアから専門的な施術までさまざまな方法があります。

セルフケア

  • ストレッチ:首や肩をゆっくり回す、肩甲骨を寄せる運動を行う。
  • 温熱療法:蒸しタオルや入浴で血流を促進する。
  • 姿勢改善:デスクワーク時の姿勢を正し、適度に休憩をとり体操又は少しの運動を行う。

専門的な施術

  • 手技施術・ストレッチ:筋肉をほぐし、血流の流れを促す。
  • 鍼灸治療:ツボやトリガーポイントを刺激し、筋肉の緊張を緩めていく。
  • 物理療法:運動療法や電気療法で筋肉を緩めていく。
  • 温熱療法:ラジオ波で深部から筋肉を温めていく。

肩こりを予防・改善するためには、日常生活の中で正しい姿勢を意識し、適度な運動やストレッチを取り入れることが大切です。