四十肩・五十肩

病態

四十肩（五十肩）とは、正式には「肩関節周囲炎（けんかんせつしゅういえん）」と呼ばれる疾患で、肩の関節周辺に炎症が起こり、肩の痛みや動かしづらさが生じる状態です。40代〜60代に多く見られるため、「四十肩」「五十肩」と呼ばれています。

主な症状

• 肩の動きに制限がかかる（腕が上がらない、後ろに回らない）
• 夜間や明け方にズキズキとした痛みが出る（夜間痛）
• 着替えや髪を結ぶ動作が困難になる
• 徐々に痛みが引いても、可動域制限が残る場合がある

発症の原因

加齢によって肩関節周囲の筋肉や腱、関節包などが硬くなり、炎症が起きやすくなることが主な原因です。特に外傷や特定の動作がきっかけでない場合が多く、「気がついたら痛くなっていた」と訴える方が多いのが特徴です。

四十肩の経過（自然経過）

四十肩は自然に治ることもある病気ですが、以下のような段階を経て進行します

1. 急性期（痛みが強い）
   　→ 特に夜間や安静時にも強い痛みが出ます。
2. 拘縮期（動きが悪くなる）
   　→ 痛みが落ち着く一方で、肩が固まり動かしにくくなります。
3. 回復期（徐々に改善）
   　→ 可動域が回復していき、日常生活が楽になります。

全体の期間としては半年から2年程度が一般的ですが、適切な治療やリハビリにより回復を早めることが可能です。※肩石灰性沈着腱板炎などの他疾患との鑑別は必要である。

一般的な治療方法

✅ 急性期：炎症を抑える

• 冷却や安静、痛み止めの使用（薬や注射などは病院やクリニックのみ。）
• 無理に動かさず、炎症が治まるのを待つ

✅ 慢性期：可動域を回復させる

• リハビリやストレッチ、理学療法
• 温熱療法で血流を促進し、筋肉を柔らかくする

✅ 回復期：日常動作の再獲得

• 筋力トレーニングや日常動作の練習
• 再発予防のための姿勢改善や運動指導

当院でのアプローチ

✅セルフケア

• ストレッチ：痛みのない範囲で、四十肩に特化したストレッチをしてもらう。
• 温熱療法：経過によるが、温めて行く時期の判断もご指導致します。
• 姿勢改善：夜眠れないなどがある場合、寝方などをご指導いたします。

✅ 専門的な治療

• 手技施術：経過に合わせて、運動やストレッチを組み合わせて筋肉・関節などを調整していきます。
• 鍼灸治療：ツボを刺激し、筋肉や気の流れを調整いたします。
• 物理療法：ハイボルテージやラジオ波・超音波などで深部からアプローチしていきます。
  

痛みがあり、夜も眠れない状態、日常生活で支障が出ている、なかなか治らないなどの症状を早期に回復するお手伝いをし、正常な可動域から再発予防のための体のメンテナンスまでサポート致します。

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※気になる症状がある方は、お早めにご相談ください。放っておくと回復が遅れることもあります。

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